7/6、小売セクターで前日比10%超となったのは、値上がり2銘柄、値下がり3銘柄でした。
日経が大幅下落貴重のなかで、連動した下げのトレンドになっていったきらいはあります。
そのなかで、値上がり率トップとなったのは、牡蠣を主体とするオイスターバーの店舗や牡蠣の卸売りを展開するゼネラル・オイスター(3224)でした。
2000年設立の同社は、牡蠣にのめり込んでいる企業で、世界初となる牡蠣の陸上養殖を含む、六次産業化の実現(バリューチェーンの最適化)に向けて、先行投資を継続実施してきました。
なにしろ経営理念がなんと、『カッキテキ』にいこう、であり、掲げるビジョンがEverybody Oysterという徹底ぶりです。
しかも47万人に及ぶ牡蠣愛好家の独自の会員基盤をもっています。
業績は、牡蠣に特化した事業開発にのめり込んだ結果(先行投資)と考えられる過去6年間で営業損失が4回という低迷ぶりでした。
2023年3月期は、営業利益が黒字になり、「継続企業の前提に関する注記」の記載が改称しました。
7/5に重大な開示情報がありました。
「代表取締役の異動に関するお知らせ」で、社外取締役だった兼子修一氏が代表取締役専務に就任、代表権のある役員2名体制になるというものだったのです。
同社の筆頭株主は、株式会社ネクスタ(匿名組合口)で29.5%の株式を保有しています。
兼子氏はネクスタの全株式を保有する会社の代表取締役なのです。
今回の代表取締役専務就任は、筆頭株主が自ら経営を掌握するための就任に他ならないのです。
兼子氏は、税理士法人の代表社員であり、株主提案で同社と反目していました。
先に株主提案を引き下げることで、経営の中枢に乗り込んできました。
株主の前のめりの姿勢が、今回の暴騰の主な要因だと考えられます。
業績は厳しいけれど、企業価値において同社を愛する個人投資家の目線は、それゆえ、疑心暗鬼と言っていいと思います。
値上がり率の2位は、中国地方を地盤とするコンビニのポプラ(7601)でした。
7/4には投資有価証券の売却益計上の情報開示がありました。高齢者施設向けに冷凍総菜の出荷を始めたことはそれなりのインパクトのようです。6月は4500食を生産し、11月から月9万食に増やすとのことです。
順位 | コード | 会社名 | 終値 | 前日比 |
1 | 3224 | ゼネラル・オイスター | 1,500 | 11.94% |
2 | 7601 | ポプラ | 224 | 10.89% |
値下がり率のトップは、海帆(3133)でした。ストップ安での引けとなりました。
一時は上昇していただけに、株価は荒い動きが続いています。7/7以降の方向性に注目が集まります。
値下がり率の2位も、ファンデリー(3137)でした。同社もまたストップ安で引けています。
値下がり率の3位は、業務用ユニホームのネット販売大手ユニフォームネクスト(3566)でした。
同社は7/5に「2023年12月期6月度月次業績速報」を発表しました。対前年比で+12.1%の成績でした。
しかし株価は下落の反応となりました。もっと大きな伸びが期待されていたところに、失望売りが主流の動きとなったようです。
順位 | コード | 会社名 | 終値 | 前日比 |
1 | 3133 | 海帆 | 674 | -18.20% |
2 | 3137 | ファンデリー | 367 | -17.90% |
3 | 3566 | ユニフォームネクスト | 670 | -11.14% |