コックス、業績好調、上昇!

コックス、業績好調、上昇!

2023年10月14日

10月13日、小売セクターで株価が前日比10%超となったのは、値上がり1銘柄、値下がり2銘柄でした。

値上がり率のトップは、コックス(9876)でした。
株価高騰した理由は、同社の業績が予想を大きく上回ったことによるものです。

コックスは、3月から8月までの上期において、営業利益が前年同期比で2.6倍の8億6700万円に急拡大しました。これは通期計画の5億8500万円(前期比37%増)を大幅に超過した結果です。また、連結経常利益も前年同期比で3.2倍の10.1億円に急拡大し、通期計画の6.2億円に対する進捗率がすでに162.4%となりました。

この業績の伸びは、イオン系のカジュアル衣料専門店である同社が、インバウンド消費の復調と好採算のEC事業が貢献したことによるものです。

これらの結果は市場にとってポジティブサプライズ(予想を上回る好材料)となり、投資資金が集中しました。特に、株価が前日まで200円未満の低位で推移していたことから、個人投資家を中心とした短期筋から注目されやすかったと考えられます。

以上の要素が組み合わさり、コックス(9876)の株価は大きく高騰しました。ただし、会社側が発表した上期実績と据え置いた通期計画に基づいて試算すると、9月から2月期(下期)の連結経常損益は3.9億円の赤字(前年同期は1億円の黒字)に転落する計算になるため、今後の業績推移に注意が必要です。

順位コード会社名終値前日比
19876コックス23612.92%
前日比値上がり率10%超銘柄

値下がり率のトップは、エスエルディー(3223)でした。
同社は10月13日の大引け後、2024年2月期の業績予想を94%上方修正しました。
これは市場の読み間違いなのか、この情報が市場に既知であったのかは判然としません。
いずれにしろ、同社の決算は、3月から8月までの上期において、営業利益が前年同期比で2.6倍の8億6700万円に急拡大しました。これは通期計画の5億8500万円(前期比37%増)を大幅に超過した結果です。また、連結経常利益も前年同期比で3.2倍の10.1億円に急拡大し、通期計画の6.2億円に対する進捗率がすでに162.4%となりました。
週明けの株価の動向が注目です。

値下がり率の2位は、ブックオフグループホールディングス(9278)でした。株価大幅下落の理由は、同社の第1四半期決算が市場の予想を下回ったことによるものです。

同社は前日に第1四半期決算を発表し、営業利益が前年同期比で25.8%減の4.1億円となりました。これは通期予想の26億円(前期比0.8%増)に対して低調なスタートとなりました。

売上高は2桁成長しましたが、粗利率の低下や開業費用の先行に伴う販管費の増加などが利益を圧迫しました。

6~8月期決算では、売上高が前年同期比で10.4%増の261億8300万円でしたが、純利益は52.7%減の3億800万円と大幅に減少しました。これが投資家からの売りを引き起こし、株価を下落させました。

これらの要因により、同社の株価は年初来安値を更新しました。

順位コード会社名終値前日比
13223エスエルディー905-14.38%
29278ブックオフグループホールディングス1,052-12.41%
前日比値下がり率10%超銘柄