順位 | コード | 会社名 | 終値 | 前日比 |
1 | 3189 | ANAP | 356 | 28.99% |
2 | 7545 | 西松屋チェーン | 1,863 | 14.65% |
3 | 7918 | ヴィア・ホールディングス | 120 | 14.29% |
10月20日、小売セクターで株価が前日比10%超となったのは、値上がり3銘柄でした。
値上がり率トップは、前日比+28.99%のANAP(3189)でした。すでに業績や見通しをベースとする株価の動きではなく、マネーゲームの様相を呈しています。
値上がり率の2位は、西松屋チェーン(7545)でした。同社は、ベビー・子ども用アパレルの専門店で、低価格路線で消費者ニーズを捉えています。同社は、24年3月期に営業利益が前期比24%増と大幅に伸びる見通しで、業績が好調です。
しかし、それだけではなく、19日にエフィッシモ キャピタル マネージメントという投資会社が同社の5%超の大株主になったことが明らかになりました。エフィッシモは、旧村上ファンド系の投資会社で、株式市場では「エフィッシモ・プレミアム」と呼ばれる現象が起こります。これは、エフィッシモが保有する銘柄が株価上昇するという傾向のことです。
エフィッシモは、経営改善や株主還元などを求めて積極的に経営に関与することで知られており、その影響力は高いと言われています。西松屋チェーンに対しても、何らかの提案や要求を行う可能性があります。そのため、市場ではエフィッシモの参入によって西松屋チェーンの株価がさらに上昇するという期待感が高まっています。
値上がり率の3位は、ヴィア・ホールディングス(7918)でした。
同社は4~9月期の営業損益が2000万円の赤字から一転7700万円の黒字になると発表しました。これは、原価や変動経費のコントロールの改善や、政府の光熱費支援などが寄与したためです。通期の増収・黒字転換見通しにも変更はなく、業績回復への期待感が高まっています。
新型コロナウイルスの感染拡大により、外食業界は大きな打撃を受けたましたが、ワクチン接種の進展や緊急事態宣言の解除などにより、客数や売上高が回復しつつあります。同社も、焼き鳥居酒屋「備長扇屋」やレストラン「パステル」などを展開しており、外食需要の増加により業績が好転する可能性があります。
また、株主優待として、自社グループ店舗で使える割引券や食事券を提供しています。優待利回りは約5%と高く、株主にとって魅力的です。優待権利確定日は11月末であり、権利取りに向けた買いも入っていると考えられます。