8月1日、小売セクターで前日比10%超となったのは、値上がり1銘柄のみでした。
値上がり率トップは日本調剤(3341)でした。
同社の株価が急上昇した理由は、同社の第1四半期(4月から6月)の連結決算が好調だったためです。以下の要点を元に解説します。
1.売上高および営業利益の増加:
第1四半期の売上高は、前年同期比で9.6%増の818億4,800万円となりました。営業利益も前年同期比で78.9%増の15億9,600万円と大幅に増加しました。この増収増益は、前期の出店効果や処方箋枚数の増加による主力の調剤薬局事業の好調な成績が寄与したものとされています。
2.上半期計画の超過:
日本調剤は上半期計画である14億円を超える営業利益を記録し、投資家の好感を得ました。この上半期の業績は従来の計画を上回ったことで、成長期待が高まったことが株価上昇の要因となりました。
3.ESG対応の評価:
日本調剤は、ESG(環境・社会・ガバナンス)に対して優れた対応を行っている日本企業を対象とした「FTSE Blossom Japan Index」および「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」の両構成銘柄に選定されました。これは、環境・社会への取り組みに対する評価が高いことを示しており、投資家による関心が高まった可能性があります。
4.事業展開の拡大:
調剤薬局事業においては、新たにOTC医薬品のプライベートブランド「5COINS PHARMA」を展開し、14品目すべてを税込550円で販売しています。また、医薬品製造販売事業では、ジェネリック医薬品の品質管理と安定供給に取り組むとともに、新規薬価収載品の開発に注力しています。これらの事業展開により、今後の収益増加に期待が寄せられたことも株価上昇の要因となった可能性があります。
総じて、日本調剤の株価が急上昇した理由は、好調な第1四半期の連結決算と将来的な成長期待、ESG対応の評価、および事業展開の拡大による収益増加への期待が背景にあると考えられます。
順位 | コード | 会社名 | 終値 | 前日比 |
1 | 3341 | 日本調剤 | 1,355 | 12.54% |