8月1日、小売セクターで前日比10%超となったのは、値上がり1銘柄のみでした。
値上がり率トップは、ゼネラル・オイスター(3224)でした。
同社が前日比で21.19%も高騰した理由は、「あたらないカキ」の完全陸上養殖に成功したことが発表されたためです。
ゼネラル・オイスターの子会社であるジーオー・ファームは、2012年から沖縄県久米島で「あたらないカキ」の研究開発を始め、その後、東京大学生物生産工学研究センターと共同研究を行いました。この共同研究により、カキの餌料となる微細藻類の大量培養技術が確立されました。そして、これらの成果により、世界初となるカキの完全陸上養殖に成功し、「あたらないカキ」が誕生しました。
これまでのカキの養殖では、ノロウイルスなどのウイルスや細菌がカキに汚染される問題がありました。そのため、市場に流通するカキによる食中毒事件が多く発生していました。ゼネラル・オイスターの「あたらないカキ」は、ノロウイルスを含む病原体を全く含まない環境で完全陸上で養殖されるため、食中毒のリスクを完全に排除することができます。
さらに、この新しい養殖技術により、「あたらないカキ」の味や栄養価も向上しています。カキの味は甘味が強く、栄養価も高いことが確認されています。これにより、食品としての価値が高まり、市場での需要が増加したことが株価の急騰につながったと考えられます。
ゼネラル・オイスターは今後も量産化施設の建設やさらなる研究開発に取り組む予定です。量産化施設では、年間数十万個から数百万個の「あたらないカキ」を生産することを目指しています。また、持続可能な陸上養殖を目指して、クリーンエネルギーを活用した海洋深層水の多段利用や養殖排水の二次利用にも取り組む予定です。
この技術の成功により、ゼネラル・オイスターはカキの養殖業界において大きな競争優位性を獲得し、将来的な成長が期待されているため、株価の高騰が起きたと考えられます。
順位 | コード | 会社名 | 終値 | 前日比 |
1 | 3224 | ゼネラル・オイスター | 1,979 | 21.19% |