8月28日、小売セクターで株価が前日比10%超となったのは、値上がり2銘柄、値下がり1銘柄の合計3銘柄でした。
値上がり率トップは、外食産業のマルシェ(7524)で、ストップ高となりました。
理由は、売り禁となったためで、業績などの事業展開に関連するトピックはありませんでした。
株価のトレンドをみていくしかないようです。
値上がり率の2位は、かんなん丸(7585)で、やはりストップ高となりました。
評価のポイントは以下のようなものがあります。
1.業績改善の見通し: かんなん丸は、23年6月期には2億9500万円の赤字を計上し、前期と比較して赤字幅が拡大しましたが、24年6月期には1億4000万円の赤字に赤字幅が縮小する見通しを示しました。これは投資家にとっては業績改善の兆候と受け取られ、業績の底打ち感や将来の収益性向上の期待が株価上昇の要因となった可能性があります。
2.過去の赤字幅の縮小: 直近の4-6月期において、前年同期と比較して最終損益の赤字幅が縮小し、売上営業損益率も改善したことが記載されています。これは、会社がコスト削減や収益構造の改善などを進めている可能性を示唆し、投資家の間で業績の回復期待が高まったことが株価上昇の要因となった可能性があります。
3.配当政策の変更: かんなん丸は、前期の期末一括配当を見送り、今期も無配を継続する方針を示しました。これは、会社が内部留保を強化し業績改善に資金を投入する意向を示しているため、将来の成長や安定性向上への期待が投資家に株価上昇の要因として影響した可能性があります。
順位 | コード | 会社名 | 終値 | 前日比 |
1 | 7524 | マルシェ | 330 | 32.00% |
2 | 7585 | かんなん丸 | 450 | 21.62% |
値下がり率のトップは、CVSベイエリア(2687)は、6連騰中でしたが、一転下落となりました。
1.業績評価と連騰の前兆: 文章は、CVSベイエリアの株価が7月19日に年初来高値を上回って上昇し、その後も6日間連続で上昇していたことを伝えています。この連続上昇は、市場がCVSベイエリアの業績改善や将来の成長に期待し、株価を評価していた可能性があります。
2.ストップ高と7年ぶり高値: 前日比150円高で株価が1047円となり、ストップ高となったことが述べられています。これは市場での買い注文が急増し、株価が急騰した結果です。また、これにより約7年ぶりの高値圏に浮上していたことも強調されています。
3.事業展開と収益改善の期待: CVSベイエリアは千葉や東京を地盤にしてマンション管理事業やホテル事業を展開しており、脱コロナの影響でマンション管理事業の収益環境が改善していることや、訪日外国人の増加によるホテル事業のビジネスチャンスが広がっていることが述べられています。特に、24年2月期の業績予想を増額し、営業利益の見込みが前期比3.9倍の3億1400万円となっていることが強調されています。
4.株式需給思惑と貸株規制: 文章は、CVSベイエリアが貸株規制の対象となっているものの、株式の供給と需要に関する期待が根強いことを指摘しています。これは株式市場での取引量や株式買い需給の影響が株価に影響を与えている可能性を示しています。
したがって、8月28日の株価大幅下落は、前日までの業績評価や上昇が急速に反転した結果として現れたものと言えます。
順位 | コード | 会社名 | 終値 | 前日比 |
1 | 2687 | CVSベイエリア | 925 | -10.19% |